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図書館戦争

昭和の最終年度に、公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として「メディア良化法」が、成立・施行された。あらゆるメディアの良化を目指し、書籍、映像作品、音楽作品などを検閲し、流通差し止めや放送禁止などが良化特務機関によって公然と行われる中、唯一対抗できるのは「図書館の自由法」のもと組織された図書隊員たちだった。
『一、図書館は資料収集の自由を有する。
  二、図書館は資料提供の自由を有する。
  三、図書館は利用者の秘密を守る。
  四、図書館は全ての不当な検閲に反対する。

図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。』

このわくわくするような"図書館の自由に関する宣言"を章タイトルに、良化特務機関と図書隊との息詰まる攻防に惹き込まれていく。

大いなる期待と熱意を持って、最初から図書館員ではなく図書防衛員を志願して入ってきた"笠原郁"。彼女は高校三年生の時に一人の図書隊員と出会った。
地元の書店に良化検閲が入ったところに偶然居合わせ、彼女が買おうと心待ちにしていた本も取り上げようとした。そこへある隊員が正義の味方のごとく登場し、店の本と彼女の本を取り戻してくれたのだ。その凛々しい姿に憧れ、彼女は図書防衛員への道を選んだのだった。
自ら志願して入ったが訓練は厳しく、教官は容赦がない。しかし頭脳労働よりも肉体労働を得意とする彼女は抜群の身体能力と不撓不屈の精神で日々を乗り越えていく。
何かと上司と衝突するが気持ちは真っ直ぐで行動は豪快だが心はオトメな郁と、彼女を支える友人で美人の上に頭もキレる情報通で毒舌な"柴崎"の対比が面白い。
なかなか本意をつかませない柴崎だが、いざというときの機転と行動力は外見に似合わずかなりオトコマエだ。

また教官たちも、郁の直属の上司で彼女と同じ直情タイプの堂上と、彼の同僚の冷静沈着で人あたりは柔らかいがにっこり笑ってとどめを刺すような小牧が対比させてあって面白い。

良化特務機関側と図書隊との息詰まる攻防を見ていると、武力で図書を守るということに矛盾を感じるかもしれない。
しかし、敢えて戦う道を選び図書隊制度の整備に心血を注いだ稲嶺司令を見ていると、簡単にそうは言い切れなくて、寧ろ話が進むほどに気持ちは図書隊へと傾いていく。
現実の世の中への痛烈な皮肉を含みつつ、話はあくまでもエンターテインメントなのがいい。映像化されると面白いだろうなと思う。

続編「図書館内乱」が8月下旬に刊行9月11日発売予定ということで、とても楽しみだ。

図書館戦争
有川 浩著 / 徒花 スクモイラスト
メディアワークス (2006.3)

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コメント

こんばんわ。
個人的に、熊殺しがツボでした!単なるライトノベルにとどまらず、二転三転するところがこの著者の面白いところですよね

投稿: KORO | 2006/08/08 23:54

>KOROさん
はじめまして
自分は初めてこの作者の話を読んだのですが、他の作品もやはりこんな風に軽快なテンポではなしがすすんでいくんでしょうか…?
熊殺しの符号はよかったですよね〜(^^)
端から見ていると結構じれったい部分もあって、この先どう展開していくのか楽しみにしています。
TBどうもありがとうございました。

投稿: 成田智 | 2006/08/09 19:11

続編、今月出るんですか?
王子様の正体が分かった郁の反応が楽しみです♪
有川作品はどれも外れがないので、機会があれば是非。(個人的には「空の中」が一押しです)

投稿: かずは | 2006/08/13 22:52

>かずはさん
続編は8月下旬と聞いていたのですが、電撃文庫のHPで確認したら9月11日発売になっていました。
タイトルは「図書館内乱」楽しみです。

>>王子様の正体が分かった郁の反応が楽しみです♪
どんな反応するんでしょうね〜郁本人の反応もですが
周りの面々の反応も楽しみです。

有川作品のおすすめもありがとうございます。
探して読んでみますね(^^)

投稿: 成田智 | 2006/08/14 00:38

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「図書館戦争」(有川浩)の感想です。さてさて、書店で帯を見た限りの(勝手)な想像↓「図書館が戦う?」ってことは絶対無敵ライジンオーみたく司書長(そんな役職あんのか?)がメダルをパチッと机にはめこむと黒板(は?)がスクリーンになって、教卓(え?)が制御盤...... [続きを読む]

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